人工知能の進化によって、自分が今している職業がなくなってしまうかもしれない。そんな不安を感じるあなたは、自分の仕事が人間でなくてもできるものであると感じているのかもしれません。
しかし、人工知能は、あくまでも人間のために作られたもので、人間をおびやかすようなものではないはずです。この記事では、人工知能によって、人間がどのように解放されるかということを考えてみたいと思います。
科学の進歩とともに、昔では考えられないような技術が日々生まれています。人工知能もそのひとつですが、時代とともに消えた職業という記事でも紹介しましたが、これまでの歴史上でも、技術の進化のために消えてしまった人間の職業は数多くあります。
しかし、機械に仕事を任せられるということは、人間にとって、機械にはできない仕事にかけられる時間がその分増えるということでもあります。なんといっても、技術はそのために進歩し続けているのです。
人間と機械の違いはたくさんありますが、人間には命があり、限られた時間しか生きていることが出来ません。
人工知能が人間の仕事の多くを任せられるようになった未来では、「そんな仕事をわざわざ人間がしていたの?」と笑い話になり、「人間の仕事が奪われる」という不安などは理解されないかもしれません。
仕事を人工知能に任せることができれば、人間はその分の時間や人をもっと別の有意義なことに使うことができるようになるのです。
今では会社のオフィスで1人1台与えられるのが当然のようになったPCですが、ほんの20年ほど前までは、PCのある会社のほうが珍しいほどでした。書類は全て手書きであり、帳簿はデータベースではなくリングファイルで閲覧・保存されていました。PCのために事務の作業効率は飛躍的に上がり、管理もしやすくなりました。PCが1台あれば済む作業を、何人もの人がかかわってしていたのです。
この場合でも、人間が行っていた事務作業はPCの登場によって奪われてしまったといえるでしょうか。技術の進歩によって、同じ作業がそれまでより正確にスピーディーに行われることになり、人間の仕事はもっと別な、人間にしかできないことに振り向けられたのです。
ある人はクリエイティブな仕事に、ある人はコミュニケーションが必要な仕事に。
人工知能と勝負するのではなく、人間にしかできない仕事をすることを考えてみましょう。人工知能にはできない仕事を選びましょう。
今、パソコンやスマートフォンだけで仕事をしている人もたくさんいます。10年前には想像できなかったことですね。通勤をせずに自宅で仕事をしている人もいます。これも昔なら考えにくいことでした。
インターネットなどに関わる仕事だけではありません。これからの時代に合わせた働き方、仕事の選び方を、人間自身が考える必要があるのです。
このように、人間が時間や手間をかけていた作業を人工知能がしてくれるということは、人間が、単なる作業から解放されて、自由になれることを意味しています。
人工知能に作業を任せられるようになりつつある今、今度は人間が進化する番がやってきたといえるのかもしれません。